17日日曜日に広島市内で開催された眼科研修会に参加してきました。今回は獣医師と動物看護師、さらにはペット関連業者向けと言う事もあってか福山近辺からの獣医師の参加は私を含めて3から4名という悲惨さでした。
講師は私の師匠でもある、上岡尚民先生でしたので非常に興味深く、聴き方によっては私への警告ともとれる様な普段の診療でやってはならないことを中心としたとても興味深いお話しの連続でした。最後のペット関連業者向けのセミナーは聞かずに途中退席とさせて頂きましたが、実は本当に大事なことは現時点で治療困難な遺伝病を持つ可能性のある犬種や血統の繁殖をコントロールする事なんですよね。
以前に書いたことがあるかもしれませんが、人間と違って犬の白内障は若齢で発症する場合の方が多いのです。ですから遺伝的素因が強いことは誰が考えても分かることですよね。白内障は上手に手術を出来れば8割くらいの確率で生活の質の向上をはかることが出来ます。ですから、トライする価値は非常に大きい。だけど投資額も非常に大きい。結果、私のようなチャレンジ精神の残った獣医師にはうってつけの治療法となる訳です。3月に新たにミニチュアピンシャーのオペを予定しています。これを成功させると改善率は4分の3となり、改善率の向上に繋がりますので、私にとっても大事な症例ですね。
過去3例、手術を重ねる度オペの要領が分かってきて、緊張感が過度で無くなって来ています。初心を忘れること無く、さらに精進出来る様、今から準備して行こうと思う今日この頃ですね。