昨日、当院8例目となる白内障のオペを敢行いたしました。先週に引き続き今月2例目です。
前例は前嚢切開に苦労し、オマケに眼科用顕微鏡の調子というか調整が上手くなく、とても時間がかかってしまいました。だけど、経過はとっても順調。喜んで頂けたと思います。
今回の症例は、既に他院で診断され相当な時間の経過があった症例なので、術後の視覚の回復には時間を要すると想定しています。案の定、前嚢切開をはじめたとたんミルキー状になった水晶体内の物質が視野を邪魔してこれまた前嚢切開が一度で決まらないやっかいパターン。それを克服したのは良かったのですが、今度は後囊に付着した水晶体を取り除いているうちに硝子体が少し脱臼してしまう始末。これまた時間を掛けて少しずつ綺麗にしていきましたが、硝子体圧が高く、後囊が上手く制御できそうに無かったので、完璧に綺麗にする事が出来ませんでした。
しかしながら、とりあえず、眼圧が上がることも無く経過としては順調かと思います。
白内障オペに挑戦する前からもちろん判っていたことではありますが、毎回どきどきはらはらの連続です。1ミリと3ミリの穴を眼に開けて、顕微鏡を頼りにオペをする訳ですから・・・。オマケに犬の場合は犬種という壁、前嚢の硬さが人間のそれと質的に扱いづらい。こりゃ、下手に手を出さない方が賢明と考えるのが妥当ですね。私の場合、隠れた強い味方がいらっしゃるのでとっても助かっています。
さあ、来月も1例予定が入っているので頑張りまっせ。