時は2003年、1月21日。当時の私は、何を思ったか東京の友人Mと2人でその日暮らしのあてのない旅に出ることにしたのです。場所は南半球オーストラリアの西海岸パースという都市の北に位置するピナクルズという観光地の近くです。そこはもちろん暑い夏、あちらこちらに山火事の跡が見受けられる季節です。ピナクルズ観光を終えハイウェイ(もちろん無料で最高制限速度110キロ)を走っていたら、エミューの集団が目の前を横断したり、ヤギや羊の群れが横断したり、路肩には轢かれて死んだカンガルーが多数。そうこうしているうちに対向車線を写真のブルータング(トカゲの一種)がよちよち横断しているのを発見しました。このままだと車にひかれると感じた私は道路の端に車を止めてもちろん後方を確認したつもりでドアを開けました。するといきなり音も無く後続車が大きなクラクションを鳴らしながら私の目の前を通り過ぎました。心底びっくりした私、さらに残念なことに、私を避けようとした車にまんまとブルータングは轢かれてしまい怪我をさせてしまいまったのです。直後の映像がこの写真です。
のっぱらの高速道路ですので普通の田舎道の感覚としか当時の私には思えなかったわけです。日本のような綺麗で真っ直ぐで平らな中央分離帯のある有料道路ではありませんので制限速度内であってもあっという間に通り過ぎるイメージなんですよね。恐らく道路がうねっているせいで普通の後方確認では見えなかったのだと思います。
数年前にも中国自動車道でタレントさんが轢かれて亡くなりましたよね。そのニュースを知ったときもこの事を思い出しました。
皆さんも高速道路での事故にはくれぐれもお気を付け下さい。100キロで走っている車は想像以上に音も無くあっという間に近づいてきますからね。