ノーベル賞にまたもや日本人が選ばれましたね。本当に凄いことです。
今回の受賞者は動物病院関係にも多く貢献されています。
イベルメクチンという製剤は今もって多くの犬がフィラリア症予防薬として月に一回飲んでいるのです。私が獣医師になったばかりのころは、ジエチルカルマバジンという薬を毎日、あるいは隔日で投与することがフィラリア症の予防でした。それが一気に月に一回の薬で予防できるようになるという画期的な時代に新米獣医師の私がいたわけです。その新しい薬の説明会に出向いたとき、今回報道されているオンコセルカという病気の治療、予防に使われている薬だと言うことを聞いた記憶があります。その当時は日本人が発見したのだけれど、日本の製薬会社は興味を示さず、メルクという外国の製薬会社が販売する事になったというとても残念な話だったことも記憶しています。
動物関係では産業動物(牛、豚、馬等)に関しても駆虫薬として販売されており、一部の情けない小動物獣医師は犬用に開発された薬の納入価が高いため、わざわざ安価で含有量が多い牛、豚あるいは馬用の薬を購入して、毎月注射に来て貰ったり、液体にしたり、粉薬にしたりして通常通りの販売価格で平気で処方する。とんでも無い暴利をむさぼっている獣医師が氾濫した時期もありました。まあ、今でも一部続けている動物病院もありますけど・・・。情けない業界です。
まあ、そんなことより、この先生の飾らない性格、社会貢献度は報道を見る限り素晴らしいですね。ノーベルさんの目標とするところはこんな人を世に知らしめる事だったのではないでしょうか。
めでたしめでたし。